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FX（外国為替証拠金取引）はレバレッジを効かせて、実際の資金の数十倍、数百倍の取り引きを行うことができます。そうなると利益は数十倍、数百倍になります。当然、損失も同様です。
FXはハイリスク・ハイリターンの投資ですが、海外のFX業者を利用すると、500倍以上のレバレッジを利用できるので、特にそのイメージが強くなります。しかし、海外のFX業者では「ゼロカット」の仕組みがあるので、国内の取り引きよりもリスクは抑えられます。
今回はゼロカットとは何なのか、メリットと有効活用術についてお伝えしていきます。
Contents
ゼロカットとは何か
強制ロスカットとゼロカットの違い
国内のFX業者を利用していると「強制ロスカット」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。ゼロカットと似たような言葉ですが、内容は大きく異なります。
国内のFX業者だと一般的には、証拠金維持率が100％を下回ると強制ロスカットです。
例えば、米ドル／日本円（USD／JPY）で10Lot（10万通貨）の必要証拠金が440,000円だったとして、有効証拠金が440,000円であれば証拠金維持率は100％です。余剰金がゼロの状態になっています。この条件の中、50万円の資金で、予想とは逆に相場が動き1円円高になれば含み損は10万円ですから証拠金維持率は100％を下回り強制ロスカットです。損失確定として業者によって強制決済されてしまうのです。
ゼロカットというのは含み損が有効証拠金以上になった場合に発動します。50万円の資金で、予想とは逆に相場が動き、6円の円高になれば60万円の含み損になります。こうなるとFX口座の残高はマイナスです。借金ということになるわけです。そうならないように、残高がマイナスになったらマイナス分はFX業者が肩代わりしてくれるのがゼロカットになります。
国内にはゼロカットが採用されていない
通常で考えると、残高がマイナスになる前に証拠金維持率が強制ロスカットの水準を下回って、ポジションはすべて決済されているはずです。損失が大きく膨らむ前に対処してくれるのが強制ロスカットの仕組みだからです。
しかし、強制ロスカットがあるから安心というわけではないのです。実際に強制ロスカットが発動しなかったケースもあります。それが2015年1月15日のスイスフランショックです。スイス国立銀行が、スイスフラン高にストップをかけるべく、無制限にスイスフランを売り続けるという為替介入をしていたのが、この日急遽撤廃されたため、発表からわずか20分間ほどで40％もユーロ／スイスフラン（EUR／CHF）が暴落しました。
激し過ぎる相場の急変に対し、インターバンクは値段をつけることができず、FX業者は一時停止してしまいます。再び為替レートが表示された時には暴落によって窓が開いて値飛びした状態になっていました。本来の強制ロスカットが発動せず、値飛びした為替レートで強制ロスカットになってしまったのです。これにより数千万円の借金を抱えたトレーダーも出たほどです。
この場合の「追証」は、借金返済の請求であり、借金を支払えないと財産が差し押さえになります。実は日本ではゼロカットを採用できない決まりがあり、残高がマイナスになるリスクがあるのです。
ゼロカットを有効利用した投資と注意点
追証がない
しかし海外のFX業者にはゼロカットがありますので、スイスフランショックで値飛びした際も借金返済の追証は発生していません（海外のFX業者でもゼロカットを採用していなければ別です）。
つまり海外のFX業者を利用する限り、どれだけ多くのポジションを保有していても、どれだけ超ハイレバレッジで取り引きしていても、残高がマイナスになることはないということになります。海外のFX業者であれば、国内のFX業者と異なり、最大のリスクを回避することができるのです。
ここで、借金返済の追証が発生しないという点を有効に活用した「ギャンブルトレード」も可能です。
例えば海外のFX業者で日本人から圧倒的な支持を受けている「XM」では、888倍という超ハイレバレッジを効かせることができます。これだとスタンダード口座で米ドル／日本円（USD／JPY）10Lot（100万通貨）保有するのに必要証拠金は126,126円です（1ドル112円の設定。XMは1Lot10万通貨になっています）。
最低必要な分だけ入金し、予想とは逆に動けば一瞬で強制ロスカット、またはゼロカットになりますが、仮に予想通りに1円動けば100万円の利益になります。利益が出たらまた最低必要な金額だけを残して出金するか、他の口座に残高を移し、またギャンブルトレードを行います。
5回失敗しても、1回成功すれば利益を出すことができるのです。入金ボーナスや取り引き量によるXMポイントを上手く利用すれば、入金額はもっと抑えることも可能です。ゼロカットの仕組みと超ハイレバレッジを有効的に活用した取り引き方法になります。
同じことを国内のFX業者を利用して100万通貨を保有した場合、サプライズで40％暴落して値飛びすると、4,480万円の損失になりますからほぼ確実に借金返済の追証になるでしょう。とても許容できるリスクではありません。
つまり海外のFX業者を利用して行うようなギャンブルトレードは、国内ではリスクが高すぎてできないのです。
二つの口座で両建ては禁止行為
ちなみに海外のFX業者だと複数の口座を持つこともできます。XMであれば個人で最大8つの口座を開設できるのです。例えばMT4用のスタンダード口座と、MT5用のスタンダード口座という感じです。
ここで二つの口座を利用し、それぞれ最低額だけ入金してギャンブルトレードをしたとします。同じ通貨ペアで、片方はロングポジション、片方はショートポジションです。トレンドが発生すれば、片方は簡単にゼロカットになりますが、片方は大きな利益を得ることができます。つまり負けても入金した額の13万円ほどに抑えることができ、勝てば100万円というとても有利な取引ができるのです。
しかし、このような複数の口座を利用した両建ては禁止されています（ひとつの口座だと両建ては問題ありません）。最悪口座凍結となり取り引きどころか入金・出金もできなくなりますので注意してください。
他社との両建てであれば許可しているケースと、規約違反になるケースがありますので、海外のFX業者を利用する際は、ルールをしっかりと確認する必要があります。
