海外FXとは? 国内FXの違い

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FX(外国為替証拠金取引)は24時間取り引きができることと、レバレッジ(てこ)を効かせることで少額の資金から始めることができるため、幅広い層に人気の資産運用です。

FXを取り扱うためには、FX業者で「FX口座」を開設する必要があるのですが、「国内のFX業者」と「海外のFX業者」では大きな違いがあります。今回は国内と海外のFX業者の違いをお伝えしていきます。

国内FXの特徴

国内FXのレバレッジ

 2019年、国内には70社ほどのFX業者があります。ピーク時には200社を超えていましたが、淘汰されていき現在の数に至るのです。2005年に金融庁によって、FX業者の登録が義務化され、電話などによる勧誘が禁止になっていったことで、悪徳業者が排除されていきました。

 

さらにレバレッジが規制されることになります。これまでは100倍、200倍といったハイレバレッジを効かせてFXを行うことができましたが、20108月には「最大50倍」に規制、そして20118月には「最大25倍」に変更となったのです。

 

レバレッジが引き下げられると、その分だけ必要証拠金を多く用意しなければなりません。このようなレバレッジ規制によって、少額から取り引きができるというFXの魅力が薄れていくことになります。

 

しかもレバレッジ規制については、2019年段階でも議論が続いており、「最大10倍」まで引き下げることが検討されています。

 

国内FX業者のサービスの競争

 以前はハイレバレッジを売りにしていたFX業者も規制により、そのメリットを発揮できなくなってしまいました。レバレッジで競うことがなくなったのです。その代りに、「スプレッド」(買値と売値の差額、一種の手数料)を極端に狭くしたり、「スワップポイント」(高金利通貨のポジションを保有することで得られる利息)を高くするなどに競争がシフトしています。

 

ただし国内のFX業者のほとんどが「DD方式」(ディーリングデスク、相対取引)を採用しています。これはトレーダーの注文をディーラーが選別し、他のトレーダーからの逆の注文にぶつけたり、負けるであろうと予測した注文はインターバンクに通さずに「呑む」というやり方をします。

 

するとトレーダーの利益は、FX業者の損失となり、トレーダーが損失を出すとFX業者は利益を出せるということになるのです。つまり利益相反の関係です。

 

DD方式だと、スプレッドを極端に広げてストップロス狩り(損切りのために設定した逆指値注文が発動し、損失確定の決済を行う)、トレーダーに不利なスリップページ(注文が流れて不利なレートで約定されてしまう)、約定拒否などの操作によってFX業者は利益を出すことが可能になります。これができるからこそ国内のスプレッドは極端に狭いのです。

 

DD方式だとスプレッドを極限まで狭いので、コストが安いと感じられるのですが、取り引きの透明性が低く、実際はスプレッドで得した分以上の負担をしている可能性があります。

 

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海外FXの特徴

海外FX会社の数

 

海外まで目を向けるとFX業者の数は1000社を超えます。ただし、まったく日本語対応していない業者がほとんどなので、日本語のサイトで、日本人のスタッフが対応してくれる大手のFX業者は一部になります。

 

ですから、海外のFX業者を利用する場合、必然的に選択肢が絞られてくるでしょう。日本人のトレーダーから圧倒的な支持を得ているのは「XM」というFX業者です。

 

XMを含め、海外のFX業者の多くがDD方式ではなく、「NDD方式」(ノーディーリングデスク)を採用しています。NDDSTPECNでは仕組みがやや異なるのですが、どちらもインターバンクに注文が通るので、ディーラーによる呑みが起こりません。

 

純粋にスプレッドがFX業者の利益となりますから、トレーダーが取り引きに成功し、より多くの取り引きをしてもらった方がFX業者は得をします。つまりトレーダーの利益が、FX業者の利益にも繋がるわけです。互いにWin-Winの関係となれます。

 

NDD方式では約定力が強く、スリップページや約定拒否がほとんど起こらないのはそういった理由です。「取り引きの透明性が高い」というのがNDD方式のメリットでしょう。

 

その分だけスプレッドは国内のFX業者よりも広くなりますが、安心して取り引きに集中できる環境は、NDD方式なのです。そして世界中のトレーダーの多くが、DD方式よりも、NDD方式を望んでいます。

 

ただし、海外のFX業者だから必ずしもNDD方式とは限りません。DD方式を採用しており、スリップページや約定拒否が頻繁に起こるような悪徳業者もいますので、海外のFX業者を利用する際は、多くのトレーダーが愛用している大手を選ぶのが安全です。

 

ESMAによる規制

 

また、海外のFX業者は日本の金融庁には登録していないので、国内のレバレッジ規制の対象外になります。100倍や200倍のハイレバレッジも当たり前の世界です。「ハイリターン」を期待するトレーダーにとっては夢のような話ですが、近年になって状況はやや変わりつつあります。

 

海外でもレバレッジ規制が行われたからです。2018年になり、ESMA(欧州証券市場監査局)がEU圏でのハイレバレッジでのFXを禁止にしました。これによって地中海のタスクヘブンに拠点を置いていたFX業者は規制の対象となり、大幅にレバレッジを引き下げられています。

 

大手で老舗のFX業者FxProなどは、20188月になって突然のレバレッジ変更を告知し、トレーダーが混乱しました。500倍のレバレッジが、なんと30倍まで引き下げられたのです。こうなるとレバレッジの面において、国内と海外ではほとんど差はなくなります。

 

XMは事前にセーシェル金融庁のライセンスを獲得し、グループ会社を立ち上げ、こちらに日本人トレーダーを誘導していたために、現在でも問題なく超ハイレバレッジ取り引きが継続できています。

 

海外のFX業者だから国内のレバレッジ以上の取り引きができると安易に決めつけず、拠点はどこにあるのか、どのくらいのレバレッジを効かせられるのか、しっかりと確認しておく必要があるでしょう。

 

国内と海外で大きく異なる「レバレッジ」「ゼロカット」「入金・出金」「税制面」「トレードプラットフォーム」については、今後の記事でさらに詳しくお伝えしていきますので、ご覧ください。

 

透明性が高く、より大きなリターンを期待するのであれば、国内のFX業者よりも海外のFX業者を利用することをお勧めします。

 

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